補聴器外来について

補聴器外来について

当院の補聴器外来の特徴

補聴器外来

〈特徴1〉補聴器相談医・適合判定医と認定補聴器技能士、言語聴覚士の連携による補聴器の選定・調節を行います。

補聴器相談医・適合判定医の資格を持つ院長が、補聴器の対象となるか、他の治療を要する耳の病気がないかを確認し、補聴器を扱う専門資格者である認定補聴器技能士(提携の補聴器専門店在籍)と言語や聴覚に関する専門の国家資格を持つ言語聴覚士と相談しながら適切な補聴器の選定・調節を行います。

補聴器外来

〈特徴2〉販売前の補聴器貸し出しで日常生活で問題なく使用できるかをしっかり確認します。

補聴器はその方の聴力に応じて細かな調整が必要です。
通常数回の調整を繰り返してやっと問題なく使える状態になることが多いです。

当院では何回か貸し出し・自宅での視聴と調整を繰り返し、聞こえの程度、操作が問題なくできることを確認してからの販売としています。

補聴器外来

〈特徴3〉購入後も定期的なフォローやメンテナンスを行います。

補聴器は販売すればそれで終わりというわけではありません。

聴力の状態も変化しますし、補聴器を使っていく中で慣れることにより感覚が変化しより良い状態に調整できるようになることもあります。

補聴器も定期的な清掃や機能確認が必要です。
そのため購入後も定期的な通院でフォローを行います。

補聴器外来の実施日

月曜日 9時30分~12時(言語聴覚士)
水曜日 9時~12時(言語聴覚士または提携補聴器専門店在籍の認定補聴器技能者)
第2・第4水曜日 16時~19時(提携補聴器専門店在籍の認定補聴器技能者)

当院の補聴器外来は完全予約制です。まずは通常診察をお受けください。

まずは通常の診察を受診していただき、耳や聴力の状態を確認した上で、補聴器の使用による聴力の改善が期待できる方にご案内しております。
補聴器外来をご希望の方はまずは一般外来を受診していただき、補聴器の使用を検討されている旨おっしゃってください。
診療時間中でしたらいつ受診いただいても結構です。

補聴器装用の対象者について

耳の中の状態を観察

日常生活で聞こえに関して不自由を感じられている方は一度ご受診ください。

耳の中の状態を観察し中耳炎や耳の穴の形態の異常の有無の確認、聴力検査や聞き取りの検査をおこないます。

一部の方では手術その他の治療により聴力改善が見込める場合があります。その場合はそれについて提案を行います。

主に対象となるのは、下記の様な状態の方です。

  • 加齢による聴力低下で日常生活に支障を感じている状態
  • 慢性中耳炎やその他の耳の病気による聴力低下があるが手術等による聴力改善の見込みが少ない場合
  • 突発性難聴等で片耳の聴力が大きく悪くなってしまった場合

受診の流れ

  • 一般外来での診察、聴力や聞き取りの検査
  • 補聴器外来にて認定補聴器技能者による相談、補聴器の貸し出し
  • 日常生活の中で試していただきます。
  • 補聴器適合検査を行い不具合について調整を行います。
    補聴器の形態や機種についても必要があれば変更し再度貸し出します。
  • 通常、数回の調整を行い、納得いただいた時点で購入となります。
    (どうしてもうまく合わない場合は、購入の必要はありません。)
  • 購入後も定期的にフォローを行います。
    補聴器の使用の有無に関わらず、聴力は変化しますので 適宜受診していただき、その時の聴力に合わせて補聴器の調整を行います。
    また補聴器自体も定期的なメンテナンスが必要です。

耳鼻科で補聴器を選ぶメリット

病気が原因の場合、治療が可能

中耳炎など何等かの病気が原因となり、聴力が低下している場合、原因となっている病気を治療することで聴力が改善することがあります。
また、耳垢が溜まっていることで耳の穴が塞がってしまい、聞こえづらくなっていることも珍しくなく、
耳垢を除去するだけで聞こえが改善される方もいらっしゃいます。
聞こえづらさを感じたらまずは耳鼻科を受診することをお勧めします。

医療費控除の対象となる

耳鼻咽喉科学会の認定する補聴器相談医が、「補聴器適合に関する診療情報提供書」によって、
補聴器専門店に補聴器の必要性を証明した場合、補聴器の購入費用が確定申告における医療費控除の対象となります。
当院の院長は補聴器相談医の資格を保有していますので、医療費控除を使用される方はご相談ください。

(注意)医療費控除は、補聴器専門医の情報提供をもとに、認定補聴器専門店に在籍する認定補聴器技能者からの購入した場合のみ対象となります。
その他の場合は対象になりません。

補聴器の助成について

補聴器の購入費用は医療保険の対象では無いため、全額自己資金でのご購入となります。

診察の結果、一定以上の聴力低下がある方の中には身体障害者に該当する場合があります。
そのような方には診断書を作成し身体障害者の認定を受けられることをお勧めします。

認定されれば京都市の場合、片耳分の補聴器の支給を受けられます。
(補助の内容は自治体により違いがある場合があります。)手続きと並行しての補聴器相談も可能です。

身体者障害者認定の流れ

  • 診察で身体障害者(聴覚障害)の該当の可能性があると医師が判断
  • お住まいの区役所で聴覚障害の
    診断書類一式をもらってきていただきます。
    身体障害者認定の手続きと並行して
    補聴器外来にて補聴器の貸し出し・調整を進めます。
  • 当院にて診断書記入(所定の料金がかかります)
    補聴器の決定
  • 身体障害者に認定されれば片耳分の補聴器が支給されます

よくある質問

補聴器の値段はどれくらいですか?
日本補聴器工業会の2022年の調査によると、認定補聴器技能者が対応し全国で販売された補聴器の価格帯は10万円~20万円が約4割、20万円~30万円が3割弱、5万円~10万円が15%です。当院の実績では10万円台前半のものを購入されている方が多いです。
補聴器をしてもうるさくてあまり使えないことが多いと聞きますが?
補聴器はその方の聴力の形に合わせて細かく調整することが必要です。
そうでないと聞こえが不十分だったり、逆にうるさく聞こえたり、雑音が聞こえすぎたりしてしまいます。
そのため当院では補聴器貸し出しの上、認定補聴器技能者や言語聴覚士による細かな調整を繰り返して納得いただいた上での販売となっています。
通信販売で補聴器を買ったのですが、どうも合わないようです。
通信販売で売られているものは厳密には「補聴器」ではなく「集音器」である可能性があります。
集音器は比較的安価であることが多いのですが、補聴器と違い細かい調節ができず入った音を一様に増幅するので、十分に聞こえている音も不必要に大きくなってしまい、効果としては不十分になりがちです。
細かい調整ができ、雑音抑制などの機能がある医療機器と認定されている「補聴器」とは別物と考えてください。
補聴器が外から見えるのには抵抗があるのですが。
一番主流の補聴器の形は「耳かけ型」といい、耳たぶにひっかけるものです。その人の耳の穴の形に応じてオーダーメイドで作成する「耳あな型」もあります。外から補聴器をしていることがわかりにくいので、見た目を気にされる方はこちらを選ばれる場合もあります。メガネやマスクに加えさらに補聴器が耳たぶにかかると煩わしいので、最近は耳あな型を選ばれる方が増えてきています。小型なので、紛失のリスクがあるのが弱点です。
一方で「ポケット型」といい、耳にはイヤホンを入れ、コードでつながった箱型の本体を首からぶら下げて使用する形のものもあります。小さな機械の扱いが苦手な方などはこの形を選択される場合があります。いずれも、相談の中でその方にとって最適なタイプを試しながら選んでいただきます。
他店購入の補聴器を持っていますがみてもらえますか?
数年以内に購入された主要な補聴器メーカーの製品であれば多くの場合当院でも取り扱いが可能です。
(一部メーカーや機種により取り扱いできない場合もあります。)一度ご相談ください。
補聴器は適切なメンテナンスと調整が必要です。まずはお持ちの補聴器を活用できるよう、機械に問題がないか、調整が適切かを確認します。
購入後5年以上経過している場合は新調を勧める場合が多いです。