睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

自宅での検査とCPAP治療ができる
神谷耳鼻咽喉科医院の睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群は単に「いびきが大きい病気」「睡眠が浅くなって眠気が取れない病気」と軽く考えられがちですが、
睡眠中に頻回に低酸素状態になることが赤血球の増加や動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが2~4倍高くなることがわかっています。

  • いびきを指摘されたことがある
  • 充分な時間、眠ったはずなのに日中の眠気がある

などに心当たりがある方は一度ご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に何度も呼吸の停止や低呼吸を繰り返し、低酸素状態が発生する病気です。 睡眠中、1時間あたり5回以上の無呼吸・低呼吸があれば睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(無呼吸低呼吸指数:AHI)によって症状が分類され、下記の表の様に分類されます。

重症の方は睡眠中に頻回に呼吸が停止するため睡眠の質が低く、慢性的なダルさや眠気が取れないという方も珍しくありません。

AHI < 5 正常範囲内
5 ≦ AHI < 15 軽症睡眠時無呼吸症候群
15 ≦ AHI < 30 中等症睡眠時無呼吸症候群
30 ≦ AHI    重症睡眠時無呼吸症候群

症状

いびき、口やのどの渇き、熟睡感の無さ、日中の眠気、慢性的な疲労感(だるさ)、集中力の低下、などの症状があります。
また、低酸素状態が続くことで、心臓や血管に大きな負担がかかるため、心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、不整脈の発症リスクが高まります。

睡眠時無呼吸症候群の検査

この病気は肥満や首が短くて太い、顎が小さいなどに多く見られ、体形や体質上、気道が狭くなることで発生します。
そのため治療をしたからと言って根治するようなものでは無く、適切な治療を継続することで睡眠状態を改善することが目的となります。

検査と治療の流れ

検査と治療の流れ

まずは当院で自宅でできる簡易検査装置を貸し出します。自宅で装置を装着し2-3晩睡眠時の呼吸の状態を記録します。解析の結果、AHIが40を超える重症の場合はCPAPによる治療を開始します。

AHIが40未満の場合は、紹介先の病院で1泊検査入院し、睡眠中の脳波なども調べられる精密検査を行い、AHIが20以上となればCPAPによる治療を行います。

AHIが20未満の場合はダイエットなどの生活改善を行い症状の改善を目指します。

鼻炎や副鼻腔炎、鼻の中の形態が狭いことなどが原因であろうと考えられる場合は、その治療を行います。

検査の費用

初回診察時 内視鏡による鼻やのどの状態の検査と睡眠状態の簡易検査を行う場合
診察料含め自己負担はおおよそ5,000円程度です(3割負担の場合)
精密検査時 1泊入院による精密検査を行う場合 診察料含め自己負担はおおよそ1~3万円です。(3割普段の場合)
※入院費用など諸経費が医療機関によって異なります。

睡眠時無呼吸症候群の治療

CPAP(持続陽圧呼吸療法)

メインとなる治療法はCPAP(持続陽圧呼吸療法)です。 これは装着したマスクから空気を送りこみ、空気の圧で閉塞した気道を広げる治療法です。

マスクが気になってかえって眠りづらくなりそうに思いますが、すぐに慣れる方が多く、睡眠中の呼吸状態が改善されることで睡眠の質の改善が実感できるため治療を継続される方がほとんどです。

治療開始時は1か月に1度、治療に慣れた段階で3か月に1度、CPAPの使用状態とAHIの改善度合いの確認のために受診していただきます。

装置は提携業者によるレンタルとなります。レンタル費用は当院通院の際の診察代に含まれます。

マウスピース

AHIが20以下の場合、マウスピースでの治療が選択されることがあります。

下顎が少し前に出る状態で固定できるマウスピースを着けることで、舌根が引き上げられ、気道が広くなります。

このマウスピースは医科では扱っておらず、歯科で作成することとなります。

生活改善

肥満が原因で気道が狭くなっている方は、生活を改善しダイエットすることで気道が広がり症状が改善されます。

アメリカでの研究結果では体重が10%増加することでAHIが32%増加し、体重が10%減少することでAHIが26%減少した、というものもあります。

肥満は他の病気の原因にもなりますので、肥満の方はダイエットすることをお勧めします。